ベッドや床頭台、待合室にある什器類、医療機器や測定機器、データ入力のためのパソコン…医療機関には様々な物品が存在しています。規模が大きければ大きいほど大量の物品を管理していく必要があり、現場の管理担当者の負担は計り知れません。
いま、こうした医療用備品の管理が、人の目視確認に頼った管理から、クラウド管理システムを活用した管理へと変わりつつあります。
本記事では、医療法人が抱える物品管理の課題や、システム化が進む背景、医療備品を管理できるクラウドシステムなどについて紹介します。
医療機器・医療備品の管理、できていますか?
医療機器・医療備品の管理においては、以下のような課題を抱えている医療機関が少なくありません。みなさんの所属する機関はいかがでしょうか。
【課題1】部門ごとに管理方法がバラバラ
医療法人には、総務部門、経理部門、情報システム部門、医療機器管理部門など、様々な部門が存在します。本来であれば、すべての部門共通の機器・備品管理台帳を作成し、共通のルールに則って管理すべきですが、部門ごとにバラバラに管理しているというケースがあります。しかし、これでは効率的な管理ができませんし、基準を満たすレベルの管理ができているかチェックする術もありません。紛失や盗難、メンテナンス不良による突然の故障や破損、誤作動などのリスクも高くなります。
【課題2】機器・備品の利用状況が分からない
台帳に医療機器や医療備品の品名や取得年月日、取得価額などの情報を記録していても、それらの利用状況やメンテナンス状況、過去の利用履歴や保管場所などの情報は管理できていないケースがあります。これらの情報が記録されていない場合、以前利用したことのあるスタッフの個人的な記憶を頼りに、その機器や備品が実際に使用できるものかどうか判断しなければならなくなり、非常に危険です。
【課題3】実地棚卸(現物実査)に膨大な人員と時間がかかる
実地棚卸では、棚卸しリストを片手に施設内を回り、機器・備品を一つ一つ確認しなければなりません。目視・手作業での棚卸し作業には、膨大な作業要員と作業時間がかかるため、管理担当者にとって大きな負担となります。組織全体の生産性を下げる要因になります。
【課題4】台帳の記録が正確でない
棚卸し作業には膨大な人員や時間がかかる一方、棚卸し作業に割くことができる人手や時間は限られている医療機関がほとんどです。その結果、どうしてもある程度、作業を省略せざるを得ず、棚卸しの精度が低くなります。「台帳に記載があるのに現物がない」「台帳に記録されていない器具・備品が存在している」といった事態が多発する状態になると、たとえば、監査で指摘を受ける可能性が高くなります。
医療機器・備品管理にクラウド管理システムは有効?
ネットレックスでは、こうした機器・備品管理の課題を手軽に解決するため、物品管理クラウドシステム「Convi.BASE(コンビベース)」を開発・提供しています。
「Convi.BASE(コンビベース)」では、QRコードやICタグ付きの管理ラベルとクラウド台帳、スマホアプリを活用して、手間をかけずに機器・備品の現物管理をデジタル化することができます。
たとえば、下記のような情報を、備品・機器に貼ったQRコード・ICタグを活用して効率的に管理できるようになります。
- 「設置場所」「保管場所」「利用場所」などのアドレス情報
- 「故障中」「貸出中」「利用中」「待機中」「遊休品」などの利用状況に関する情報
- 「購入者」「管理担当者」「利用者」など人に関する情報
- 「取得日」「貸出し日」「返却日」「メンテナンス出荷日」「廃棄日」など日時情報
機器や備品の安全性を担保できると同時に、機器・備品の状態や場所が簡単に分かるようになるので、業務効率が格段に高まります。盗難や紛失のリスクを下げられるほか、固定資産管理など会計上の管理精度向上にも役立ちます。
管理する機器・備品の点数が膨大な大規模医療機関や、複数のクリニックを運営している医療法人などの場合、人力の仕組みでこれらを実現しようとすると、膨大な管理コストがかかることでしょう。したがって、そうした大規模組織には管理システムを使った機器管理・備品管理が有効となります。
一方、たとえば新規の開業医など、管理すべき機器や備品数、スタッフの数、拠点数が頭の中で数えられる程度しかない場合は、コンビベースのような管理システムを利用するメリットは限定的となります。
機器・備品管理システムを導入するタイミングは?
医療機器・備品の管理システムを利用するメリットはよく分かっているものの、目の前の業務に手一杯でなかなか導入に踏み切れない、という声もよく耳にします。
「今のやり方でも一応、なんとかなっているし…」
「お金をかけてまでやる必要はないかな…」
「新しい管理方法に慣れるまで時間がかかりそう…」
こうした組織でも、あることをきっかけに管理システムの導入を本格的に検討し始めることがよくあります。
そうです。「監査」です。
監査では、取得した固定資産が適切に利用されているのか、実際に台帳通りに資産が存在しているかチェックされます。管理の仕組みが穴だらけの場合、いずれ何らかの対応を迫られることになるでしょう。
Convi.BASE(コンビベース)では、手作業・目視確認の棚卸し作業と比べて、10分の1の工数で棚卸しが完了。
時間をかけずに資産物品の実在性を担保することができる上、誰が・いつ・どの機器・備品を棚卸ししたか、といった情報も記録できるので、監査対策としてもよく利用されています。
特に、平成29年4月に医療法が改正されたことで、一定の基準を超える医療法人での外部監査が義務化されました。これをきっかけに、同年以降、固定資産管理を見直す医療法人が急増しています。
【導入事例】実際にどんな医療機関が利用してるの?
実際、どのような医療機関で、どのような目的で利用されているものなのでしょうか。医療業界でのConvi.BASE(コンビベース)導入事例について紹介します。
8000件の物品データを登録。コスパのよい資産管理&監査対策を実現(公益財団法人 がん研究会)

内部監査により固定資産管理の問題点を指摘されたことをきっかけにコンビベースを導入。各組織バラバラ、かつ、財務部門とも不整合な管理体制から、コンビベースの台帳をベースにした組織共通の管理体制に移行しました。月1回現場を回って実施していた物品の確認作業が不要になり、登録漏れも解消。保守期限・更新期限管理や病院の収支分析、減価償却の管理も大幅に効率化。監査に対してもしっかり説明できるようになりました。
医療機器・医療備品の管理に。Convi.BASE(コンビベース)の全機能をチェック!
クラウド管理システム「Convi.BASE(コンビベース)」を使った医療機器・医療備品の管理や監査対策に興味を持った人は、まずは詳しい機能・料金プランについてまとめた詳細資料を確認してみてください。「実際に画面を見たい」「試しに使ってみたい」という方は、「デモ希望」「評価サイト利用希望」にチェックを付けていただければ、すぐに手配してご案内いたします。
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このブログが皆さまの「モノの管理のヒント」になれば幸いです。
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