在庫管理や生産管理、物品管理など、あらゆる管理業務の効率化を助ける技術として普及している「バーコード」。
本記事では、バーコードが、オフィスや工場、倉庫で、何の業務に、どのように活用され、どんな効果を発揮しているか解説するとともに、手軽にバーコード管理を導入できるシステム・アプリについて紹介します。
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目次
そもそもバーコード管理とは?

バーコードとは、よく商品のパッケージなどに印刷されている、太さの異なる縞模様状の黒線のラベルのことをいいます。
この縞模様の黒線にハンディスキャナなどの読み取り機をかざすことで、個体を識別したり、価格や保管場所などの情報を読み取ったりすることができます。
バーコードの技術を応用して、モノの移動や出し入れ、売買などの記録をデータベースに保存し、一元管理することを「バーコード管理」といいます。
バーコード管理の活用方法。どんなことに使えるの?
バーコード管理の強みは、そのスピードと正確性です。
たとえば、ある箱をA地点からB地点に移動したとして、それをデータベースに手入力で記録する作業を想像してみてください。1箱だけならまだしも、100種類の箱が500個あって、それぞれ異なる出発地点から到着地点に、同時並行的に移動しているとしたら、どうなるでしょう。
これをすべて手入力で記録しようとすると、膨大な時間がかかってしまいそうです。箱の種類、出発時刻、出発場所、到着地点、移動担当者、保管場所(建物、部屋、何列目の何段目?)…… 入力ミスが発生する可能性は高そうですよね。
バーコードによる管理では、このような情報の入力を、バーコードの読み取りによって行うことができます。人間が目視で確認したり、手入力したりする必要はありません。必要な情報は、バーコードを読み取るだけで自動的にデータベースに記録されます。データベースはクラウド化し、誰でも、どこからでもリアルタイムに確認できるようになっている場合が多いです。
このようなバーコード管理の仕組みは、たとえば、次のような「モノ」の管理に活用することができます。
- 製造拠点での生産工程進の捗状況記録
- 倉庫での在庫の入出庫記録・数量把握
- 輸送・配送状況のトラッキング
- 店舗での商品の売買記録
- 備品庫・資料室からの貸出し(持ち出し)・返却記録

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- QRコードのスキャンで「貸出し・返却管理」「入出庫管理」「在庫数量管理」「棚卸し」
- 管理画面からボタン1つでバーコードやQRコードの発行・印刷
- 任意の条件でアラートメール送信
- アカウント単位でアクセス権限設定
バーコード管理の5つの活用例
ここからは、いろいろな業種・業界で、実際にバーコード管理がどのように活用されているか、具体例をもとに紹介していきます。
バーコード管理 5つの活用例
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1. 在庫管理(在庫・原材料などの入出庫・数量管理)
現在では、多くの小売業者や製造業者が在庫管理にバーコードを活用しています。
在庫の入出庫時にバーコードをスキャンすることで、どの在庫がどこに、いくつあるか、いつ入庫していつ出庫したか、などの情報を、データベースで一元管理できるようになります。
バーコード管理で効率化できる在庫管理業務
バーコードで管理することで、たとえば以下のように業務が変化します。
●入出荷(入出庫)の記録
- 倉庫への入庫時、ケースやパレットのバーコードを読み取ることで、いつ・誰が・何を・どこに・いくつ入庫したか自動入力
- 倉庫からの出庫時、バーコードを読み取ることで、いつ・誰が・何を・どこから・いくつ出庫したか自動入力
●検品の記録
- 検品作業が済んだ商品からバーコードを読み取ることで、いつ・誰が・何を・いくつ検品したか自動入力
- 検品済/未検品の在庫数を自動算出し、検品作業の進め具合や次回入荷数をコントロール
●販売記録
- 店舗での陳列時、箱や袋のバーコードを読み取ることで、いつ・誰が・何を・どこに・いくつ陳列したか自動入力
- レジでの決済時、バーコードを読み取ることで、いつ・何が・いくつ売れたか自動入力
●数量管理
- 入出荷(入出庫)・検品・販売などの記録をもとに、リアルタイムで残り在庫数を自動算出
- 目視確認・手入力での数量管理と比べ、短い作業時間で、カウントミスなく数量管理できる
●棚卸し
- リアルタイムで残り在庫数を自動算出できるため、帳簿棚卸が自動で完了
- 在庫のバーコードを一斉に読み取るだけで実地棚卸が完了。システム上で帳簿の記録と自動照合・更新される
- 目視確認・手入力での実地棚卸と比べ、短い作業時間でミスなく棚卸し作業できる
●ロケーション管理
- バーコードの読み取りにより、在庫がどの棚のどの段に保管(陳列)されているか、といったロケーション情報を管理できる
在庫管理におけるバーコード管理のメリット

在庫管理におけるバーコード管理のメリットは、入出荷(入出庫)や棚卸し時に、どこに何の在庫がいくつあるか、といった情報を、現場で直接入力できる点にあります。
必要な情報はハンディスキャナーなどでバーコードを読み取るだけで入力できるので、手書き・手入力と比べて手間がかからず、カウントミス、記載ミスなどのヒューマンエラーも起きません。
従業員の待遇改善にも寄与するでしょう。
また、作業担当者ごとに専用のハンディスキャナーを付与すれば、入力端末を識別させることで、各作業を誰が担当したか記録することもできます。作業者を特定できるので、何かトラブルが起きたとき対処しやすくなる、というメリットもあります。
2. 固定資産・備品などの現物管理
現物管理とは、企業などの組織が保有するさまざまな資産物品を、法令や社内規定にのっとって適切に管理・監督する業務のことをいいます。資産物品の紛失や外部流出、横領などを防いだり、適切な設備投資の判断をしたりする目的で行われます。
現物管理の主な業務は、年に1~2回のペースで行う棚卸しと、物品の新規購入や既存物品の貸出し・廃棄・紛失・修理などのたびにそれを台帳(データベース)に記録していく作業です。現物管理においては、こうした業務を正確に実施するために、物品1つ1つに管理ラベルを貼って個体を識別します。
この管理ラベルにバーコードを用いることで、管理をデジタル化・半自動化する管理システムを利用している企業が増えています。
バーコード管理で効率化できる物品現物管理業務

バーコードで管理することで、物品管理業務はたとえば以下のように変化します。
●棚卸し
- 年に数回実施する固定資産の実査(実地棚卸)が、目視確認・手入力からバーコード読み取りに転換する
- 帳簿との照合・反映作業がシステム上で自動的に完了する
●貸出し・持ち出し管理
- どの備品を・いつ・誰が持ち出したか、バーコードを読み取るだけでデータベースに入力することができる
- システム上で持ち出し(貸出し)予約や返却予定日を登録することができる
●修理・廃棄などの管理
自社で保有している設備や備品の修理(メンテナンス)や廃棄などの情報は、すぐに全社的に共有できる形で管理する必要があります。
たとえば、メーカーの場合、生産に必要な設備がメンテナンスに入る際、その情報は、生産や営業に関わる全メンバーに共有されていなければ、納期の遅れに繋がる可能性があります。あるいは、不要になった備品や設備を廃棄したとき、その情報が経理担当に共有されなければ、決算書の記載内容が事実と乖離したものになってしまう可能性があるでしょう。固定資産税や自動車税などの税金も、必要以上に多く支払ってしまう可能性があります。
しかし、こうした情報の管理・共有は煩雑になりやすいものです。多種多様、膨大な数の設備や備品を、複数拠点に保管している企業などにとっては尚更でしょう。
バーコードを使って管理すれば、こうした修理や廃棄の管理も、対象物品のバーコードを読み取るだけで済ませることができるようになります。物品現物管理システムなどを利用すれば、データベースに修理や廃棄の情報が記録されるたびに、指定した担当者にメールなどでアラートを出すこともできるようになります。
物品現物管理にバーコードやQRコードを活用するメリット

物品現物管理にバーコードを活用すると、目視確認・手入力が必要なくなるため、多くの業務において、作業工数が劇的に短縮し、ヒューマンエラーによるミスも無くなります。担当する従業員の待遇改善にも寄与するでしょう。

備品管理システムのConvi.BASE(コンビベース)では、バーコードをはじめ、QRコードやカメレオンコードなど、組織が使いやすいコードタイプをお選びいただけます。

備品管理システム「Convi.BASE」って?
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3. 文書管理(決算書・契約書・定款など重要文書の原本管理)
文書管理とは、企業などの組織がビジネスを進める上で発生するあらゆる文書を、法令や社内規定にのっとって適切に管理・監督する業務のことをいいます。法令でオフィスに保管することを義務付けられている重要文書や、取引に関する機密情報を記載した契約書などの紛失や不正持ち出しを防いだり、必要な人が必要な時に文書を見つけ参照できるようにしたりするために行われます。
このような文書管理においては、文書に「書類の種類」や「保管期限」などの情報を印字した管理ラベルを貼付して管理をしているケースが多いです。さらにこの管理ラベルにバーコードを用いると、次のような効果を期待できます。
- 現物棚卸しは目視確認からバーコード読み取り作業に変わるので、作業を効率化できる
- バーコードを読み取って、文書のステータス(貸出し中・廃棄予定など)や所在情報を簡単に参照・更新できる
- 誰がいつ文書を保管し、持ち出したのかなどの履歴を蓄積することで、機密情報の漏洩を防いだり、トラブルが発生した場合に責任に所在を明確にしたりできる
4. 蔵書管理
図書館やレンタルDVD/Blu-rayショップ、教育機関、資料館など、書籍や資料、光ディスクなどの貸し出しを行う機関では、何を、いつ、誰に貸し出したか、いつ返却されるか、といった情報を記録・共有するデータベースが必要になります。
そんなデータベースへの入力に、バーコードが利用されているケースは意外と多いです。
光ディスクや書籍、資料一つひとつにバーコードを貼付しておけば、貸出時・返却時に読み取りを行うことで、貸し出した(返却された)個体の情報を、瞬時に、間違いなく記録することができます。また、バーコード付きの会員カードを発行することで、「誰に」貸しているか、といった利用者情報の入力も、バーコードで行うことができます。
蔵書管理にバーコードを活用するメリット
蔵書管理のポイントは、複数ある同じタイトルの個体を、個別に識別して管理しなければならない点です。それを、目視で識別し、手入力でデータベースに入力していては、誤入力などミスの頻発は避けられません。
バーコードで管理すれば、スキャナーで読み取るだけで個体固有の管理番号を正確に入力することができるので、誤入力などのヒューマンエラーは起きません。
5. 生産管理(製造工程や品質などの管理)
バーコード管理の仕組みは、工場などの製造現場でも活用されています。
製造現場におけるバーコード管理の中心的な用途は、工程の管理です。作業工程を人力で記録するのではなく、バーコードを読み取ることにより記録することで、管理者は状況を把握しながら判断を下すことに集中できます。
他にも、生産管理にバーコードを活用すると、次のような効果を期待できます。
- 図面に貼ったバーコードを読み込んで、案件の情報を確認できるので、情報を登録する手間や管理する工数を削減できる
- 各工程開始時・終了時にバーコード読み取りを実施する事で、各工程の所要時間の記録、工程漏れチェックなどを行うことができる
- ハンディターミナルは特別な知識や技能がなくても簡単に操作できるツールなので、現場スタッフへの導入負担を小さく工程管理を効率化できる
在庫や備品をバーコード管理できるアプリ&システム『Convi.BASE(コンビベース)』とは?

弊社では、バーコードやQRコード、カメレオンコード、フルスキャンコード、RFIDなど、スキャンによりデータを読み取ることができるコードやタグの可能性に早くから注目し、どういう仕組みであれば、在庫や備品などのモノの管理に効果的に活用できるか研究を続けてきました。
そして開発したのがConvi.BASE(コンビベース)という物品現物の総合管理システムです。
コンビベースでは、バーコードなどのタグを活用して、在庫や備品など「モノ」の保管場所や数量、入出庫、貸出し・返却予定・履歴などをデータベース化し、一元的に管理する仕組みを、SaaS形式で提供しています。
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たとえば、次のような用途で活用されています。
Convi.BASE(コンビベース)のバーコード管理機能を使ってできること
以下で順に解説していきます。
1. 在庫・消耗品管理

現在、数多くの在庫管理システムが存在していますが、コンビベースの特徴は、数量管理に特化していること。
原価率や在庫回転率の算出機能や、先入れ先出し法に則った出庫プログラムなど、複雑な機能は敢えて削ぎ落とし、在庫や消耗品に対して、「誰が」「いつ」「何を」「何個」入出庫したか管理する機能に絞っています。
また、在庫数をトリガーにアラートメールを設定できるので、在庫切れの前にアラートを受けとって対処したいという場合にも活用できます。
多機能は必要なく、シンプルに数量管理を行いたいという企業に導入いただいています。
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2. 固定資産管理

コンビベースは、もともと固定資産の現物管理システムとして開発が始まった経緯があり、固定資産の現物管理システムとしてご利用いただいている事例は特に多くなっています。
固定資産管理で活用できる機能として、次のようなものがあります。
- バーコードやICタグ付き管理ラベルの作成・発行
- ブラウザから編集・検索・閲覧できるクラウド台帳
- ハンディターミナルまたはスマホアプリでのバーコード・ICタグ読み取りによる棚卸し(現物照合)
- アラートメール、持ち出し管理、棚卸し結果のグラフ表示などの付随機能
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固定資産管理の導入事例
資産点数は8倍増・・・なのに棚卸し所要日数は4日→1日半に短縮!(株式会社ミクシィ)

事業拡大に伴い資産点数は約8倍に急増したにもかかわらず、 Convi.BASE(コンビベース)を導入したことで、棚卸しの所要日数は丸4日から1日半に短縮。監査役から棚卸し回数を従前の年4回から年2回に減らすことを承認されました。また、資産物品の新規購入前に遊休資産を参照するフローが確立し、経費削減にも寄与しています。
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3日かかっていた棚卸しが15分に短縮!(ネッツトヨタ茨城株式会社)

1人の経理担当者に管理が任せきりになっているという課題から、Convi.BASE(コンビベース)を導入。属人化していた償却資産管理が健全化しました。1店舗あたり最大3日かかっていた棚卸しは、15分にまで短縮しました。
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3. IT資産管理

コンビベースのIT資産・IT機器管理の特徴は、会社が保有する他の資産とあわせて一元的に管理できる点。
他の管理ツールからインベントリ情報をインポートして管理することができるので、多重管理による手間や混乱も防ぐことができます。
また、バーコードやICタグを活用し、会社が保有するIT機器の貸出し・返却管理の効率化にも利用することができます。
IT資産管理の導入事例
半日かかっていた棚卸しが30分に短縮!(ITエンジニアリング株式会社)

NotesやAccessで作成したデータを印刷し、目視で棚卸し作業していたため、作業に時間がかかってしまっていました。Convi.BASE(コンビベース) の導入により、所要時間は半日から30分に短縮。用途に合わせて最適な端末を検索して貸出すフローも確立しました。
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4. 備品・工具・鍵・金型などの管理

コンビベースで備品や工具、鍵、金型などを管理するメリットは、持ち出し・返却管理に加え、ICタグによる探索機能を付けられること。台帳から未返却物品を把握することができるので、物品の確実な返却に繋がるほか、工具などの紛失を防ぐことができます。
備品・工具・金型管理の導入事例
棚卸し時間が3人×3時間→1人×10分に短縮(株式会社センデン)

店舗あたり500~600個におよぶ不動産物件の鍵の管理をExcelからConvi.BASE(コンビベース)のICタグ管理に移行しました。店舗あたり3人✕3時間かかっていた鍵の棚卸しが1人✕10分まで短縮したほか、鍵がどこにあるのか、誰が持っているのかを管理画面で把握できるようになりました。
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5. 文書管理

コンビベースの文書管理の特徴は、PDF化した重要文書のクラウドデータベースとして活用できるだけでなく、紙の文書原本の保管・廃棄管理もできる点です。
多くの文書は、法令などにより保存期間が定められています。期間を過ぎたら廃棄する必要がありますが、数ある重要文書を、保存期間に合わせて保管/廃棄する作業は非常に手間がかかる上、「本来保管しておかねばならない文書を廃棄してしまう」といったミスも発生しやすくなります。
その点、コンビベースでは、文書データと文書原本を紐付けて管理することができるため、原本管理に手を煩わせる必要はなくなります。
台帳に保管期限や契約更新期限などの情報を入力しておけば、期日が近づいたタイミングでアラートメールを配信できるため、原本の廃棄や更新手続きを忘れてしまう心配はありません。
もちろん、アクセス権限の設定機能があるので、アカウントによって閲覧・編集できる/できないをコントロールすることも可能です。
文書管理の導入事例
3000箱におよぶ重要文書の棚卸しが1週間から半日に短縮(長野県信用農業協同組合連合会)

約3000箱におよぶ重要文書の管理を人力からConvi.BASE(コンビベース)での管理に移行しました。ICタグ管理ラベルの採用により、文書箱の入出庫を素早く確実に台帳へと反映できるようになりました。導入前に1週間はかかっていた棚卸し作業が、半日にまで短縮しました。
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バーコードの種類・特徴は? コンビベースでは利用できる?

前項の導入事例でも一部紹介しているように、Convi.BASE(コンビベース)はさまざまな種類のラベルによる管理に対応しています。また、ICタグなどバーコード以外の技術を用いた管理も選択できるようになっています。
ここでは、コンビベースで利用できる各管理コード・管理タグの特徴について解説していきます。
コンビベースで利用できるタグ
1. 1次元バーコード・QRコード

ハンディターミナルに加え、スマートフォン(iPhone)で読み取りできることが最大の特徴。コストを抑えて導入したいという人に最適です。QRコードの場合は、複数物品を同時に棚卸しすることができます。
長所
- ラベル単価が安い
- 管理番号や物品名などの情報を印字できる
短所
- 距離が離れると読み取りにくい
- ラベルが見えないと読み取れない
2. カメレオンコード・フルスキャンコード
1次元バーコードやQRコードと比べ、より多くの情報を、より読み取れるのが特徴です。安価に利用できるにもかかわらず、1次元バーコードやQRコードより高性能なので、非常にコストパフォーマンスに優れる規格となっています。
長所
- 社内のプリンターで印刷可能(専用ラベルプリンタが不要)
- 複数ラベルの同時読み取りができる
- 1次元バーコードやQRコードと比べ読み取りスピードが速い
短所
- ラベルが見えないと読み取れない
3. ICタグ(RFIDタグ)
カメレオンコードやフルスキャンコードより、さらに多くの情報を扱うことができます。多少コストがかかっても、大量の物品情報を短時間で読み取りたい、という企業に最適です。
また、紛失対策を徹底したいという企業にも活用いただいています。
長所
- 複数のタグを同時に読み取りできる
- 見えない状態でも読み取りできる
- 汚れに強い
- データの書き換えが可能
- レーダーによる探索機能を付けられる

短所
- 他の管理ラベルと比べて高価

備品管理システム「Convi.BASE」とは?
Convi.BASE(コンビベース)の機能、使用イメージ、導入事例などをチェックしましょう。製品のご案内資料は無料でダウンロードできます。
エクセルでバーコード管理はできる?
でも、管理システムの導入はハードルが高い。どうにか自社で手軽にバーコード管理の仕組みをつくれないか…… という方からよく相談されるのが、ExcelやAccessを使ってバーコード管理の仕組みを構築できないか、という疑問。

結論から言うと、自作すること自体は可能です。
まず、以下で簡単に手順を解説します。
エクセルでバーコード管理する方法・手順

次の5つの手順に分けて解説していきます。
1. どのバーコードを使うか決める
前項で解説したように、バーコードにはさまざまな規格があります。まずは、どのバーコードで管理を行うか決めましょう。自作するということを考えれば、手軽に作成できる1次元バーコードかQRコードのどちらかを採用するのが現実的でしょう。
ここでは、1次元バーコードまたはQRコードを採用する場合の方法・手順について解説していきます。
2. バーコードリーダーを用意する

ExcelやAccessなどでデータベースを構築してバーコード管理を行う場合、作業を行うPCへの入力端末としてバーコードリーダーを用意する必要があります。
バーコードリーダーから入力する仕組みは、キーボードでテキストの入力を行う原理とまったく同じです。作業するPCにバーコードリーダーを接続し、バーコードをスキャンすることで、バーコードから読み取った文字列がセルに入力されます。
現在、市場には多数のバーコードリーダーが出回っていますが、主な違いは読み取り方式です。代表的なもので次の4つの読み取り方式があり、どの方式を選んでもExcelやAccessで運用可能です。
各方式の特徴を理解し、最適なものを選ぶようにしましょう。
CCDタッチ方式 | 読み取り口をバーコードに接触させてスキャンします。バーコードから離してスキャンすることはできません。5,000円以下で購入できる安価な製品が多いのが特徴です。 |
ロングレンジCCD方式 | 読み取り口をバーコードから離してスキャンするタイプで、最大20cm程度まで離した状態で読み取り可能です。CCDタッチ方式より横幅の長いバーコードの読み取りに対応しています。10,000円前後で購入できる製品が多いです。 |
レーザー方程式 | ロングレンジCCD方式と同様、最大20cm程度まで離れていても読み取りが可能です。ロングレンジCCD方式との違いは、湾曲したバーコードの読み取りに強い点。ロングレンジCCD方式より高価な製品が多く、衝撃により故障しやすいという弱点があります。 |
二次元(2D)方式 | QRコードなどの2次元バーコードの読み取りに対応している機種を二次元方式と呼びます。ロングレンジCCD方式、レーザー方式と同様、20cm程度まで離れていても読み取り可能です。価格はもっとも高く、3万円~5万円程度の製品が多くなっています。 |
バーコードリーダーを用意したら、説明書などの記載に従い、必要に応じてドライバなどのインストールを行ってください。
また、近年では、スマートフォンのバーコード読み取りアプリのうち、PCへの入力に対応しているものも登場しています。これらのアプリで代用することが可能な場合もあるので、試してみても良いでしょう。
- 無線バーコードリーダー[Google Play]
- SHINOBI – バーコードリーダー(スキャナー)for PC[Google Play]
- Barcode to PC: Wi-Fi scannser[App Store]
3. 台帳(データベース)を作成する
次に、管理する全物品のデータベースを作成します。データベースは、基本的に1行につき1物品について情報を入力していく形式で作成します。「管理番号」「品名」「取得年月日」「保管場所」「取得価額」など、管理すべき情報はすべて記載できるよう列を作っていってください。

なお、「管理番号」はバーコード管理を行う上で必須の項目となるので、かならず入力欄を作成しておきましょう。
「管理番号」欄には、各物品を識別するための固有の文字列を入力します。利用する「バーコードの規格」(後述)により、使用できる文字は異なりますが、基本的には半角英数字と考えておいてください。被らなければどのような管理番号を付与してもOKですので、自由に管理番号を振っていってください。
4. バーコードを作成する
データベースが一通り完成したら、データベースに記載されている各「管理番号」をバーコードに変換していきます。
バーコードには複数の規格があり、使用できる文字や桁数は規格によって異なります。以下に代表例を紹介します。
なお、コンビベースは、「Code39」「Code128」「QRコード」に対応しています。
NW7 | 数字のみ利用可能。桁数制限なし |
Code39 | 数字・アルファベット(大文字のみ)を利用可能。桁数制限なし |
Code128 | 数字・アルファベット(大文字/小文字)・記号すべて利用可能。桁数制限なし |
QRコード | 文字・画像・サウンドなど最大3KB程度の情報を利用可能 |
JAN13 | 日本の商品コード。数字12桁 |
JAN8 | 日本の商品コード。数字7桁 |
バーコードを作成する方法はいくつかありますが、もっとも手軽なのはバーコードフォントを利用する方法です。
バーコードフォントを使ってバーコードを作成するには、まず、フォントファイルのダウンロードとインストールが必要です。フォントファイルは作成者が有料で販売していることが多いですが、無料でダウンロードできるものもあります。以下に一例を紹介します。
インストールが完了すると、Excelのフォントスタイル選択タブにバーコードフォントが表示されるようになります。データベースにバーコード表示用の列を追加し、「管理番号」の文字列をバーコードフォントで表示させてください。
無事すべての物品のバーコードを表示できたら、読み取りテストを行います。問題なく読み取れるようであれば、あとはバーコードを印刷して、物品に貼り付けるだけ。
すべての物品にバーコードを貼付したら、基本的な仕組みづくりは完了です。
5. 作業用シートの作成
最後に、実施したい作業に応じて作業用シートを作成していきます。
たとえば、棚卸し作業を行いたい場合、棚卸しを行った物品を順に表示するシートが、作業用シートになります。
作業用シートは、VLOOKUPなどの関数を用いて、バーコードを読み取って入力した文字列を、「データベース」の管理番号列から検索して表示させる仕組みで作成します。
まず、最左列に入力列を作成してください。
入力列は、接続したバーコードリーダーから読み取った文字列(管理番号)を入力する欄となります。
次に、入力列より右の列に、「データベース」シート内から、入力列に入力された文字列と一致する「管理番号」の物品を抽出し表示させるよう、VLOOKUP関数を組んでおきます。

後は、スキャナーとPCを接続した状態で、物品のバーコードを読み取っていけば、作業用シートに棚卸しした物品の一覧が表示される状態になります。
本格的にバーコード管理の仕組みを自作したい方は、下記のガイドブックがおすすめです。
Excel/Access/Wordで使えるバーコード|土屋 和人(著)
エクセルでバーコード管理する際の注意点

バーコードを読み取ったり、発行したりすることに、高度な知識や技術は必要ありません。しかし、バーコードで読み取った情報を、どのようにデータベースに反映し、データベースにどんな機能を持たせるかは別問題です。
バーコードをスキャンしただけでは、ただの数字の羅列が入力されるに過ぎません。データベース側でできることを充実させられなければ、結局、できることは限られてきます。
バーコード管理の仕組みをExcelで内製する場合は、その点がボトルネックになる場合が多いです。
また、1つ1つバーコードを作成して情報を入力する必要があるため、実際にやってみると、非常に手間がかかることが分かります。
ある程度の物品数がある場合には専用のツールを導入することをおすすめします。「管理業務を効率化するために非効率な手作業をする」というジレンマに陥らないよう、最適な管理方法を探してみてください。

備品管理システム「Convi.BASE」とは?
Convi.BASE(コンビベース)の機能、使用イメージ、導入事例などをチェックしましょう。製品のご案内資料は無料でダウンロードできます。
※QRコードはデンソーウェーブの登録商標です