皆さまの会社では、社内監査を実施されていますか。社内監査とは、企業の内部の人間が、業務に不正や誤りがないかをチェックすること。あまり知られていない業務ですが、内部統制が機能していなかったことが要因となり、企業の存亡の危機にまで発展した例も少なくありません。
そこで今回は、固定資産管理を監査する意味や、チェックポイント、内部統制の観点から管理を強化する方法などについて解説します。社内監査の概要、内部統制における固定資産管理のポイントなど、ぜひ参考にしてください。
社内監査・内部統制とは何か。いつ、だれが、どこで、どのような目的で実施する?
社内監査とは、自社社員が他部署から独立した立場で、「日々の業務がルール通りに運用されているか」「会社にリスクをもたらす行為が行われていないか」などについて、会社全体を見渡しモニタリングする仕事です。
内部統制の目的は、不正の防止と業務の効率化です。具体的には、経費の水増しや職務怠慢などといった不正が行われないよう客観的立場から監視・助言を行います。また、効率の悪い手続きや規定を発見し、適切な改善策を提案することもあります。
また、日々使用されている固定資産にも、不正な持ち出しや紛失などのリスクがあるので、内部統制の観点から厳密なチェック・管理が求められています。
社内監査には資格がある? 公認内部監査人(CIA)とは何か
ところで、皆さまは「公認内部監査人(CIA)」という資格があることをご存じでしょうか。同資格は、内部監査人協会(IIA)が認定する世界的水準の資格で、1999年から日本語による受験も可能となりました。この資格が、社内監査実施にあたり指導的な役割を担う能力の証明に役立ちます。
CIAの主な仕事は内部監査の実施で、会社が定めたルールを監視・助言する役割を担います。また、不正の防止だけではなく、業務の効率化につながる意見を経営陣に提案し、改善を促す役割を求められることもあります。
CIA試験は世界の約190の国と地域で実施されており、2016年末現在、日本では8,115人が同資格を保有しています。同認定試験においても、固定資産に関する知識が必要となります。
社内監査における内部統制 固定資産管理のポイントは?
固定資産管理が適切に行われなかった場合、資産の不正持ち出しや紛失、減価償却費の計上ミスなどが発生することがあります。固定資産は高額で、使用期間も長期にわたるため、管理を誤ると大きな損害が生じることも。損害を未然に防ぐには、社内の管理体制を強化しリスク回避を図る必要があります。
まずは、社内の固定資産管理の規定(ルール)が適切に整備され、規定通り厳格に運用されているかをチェックしてみましょう。
以下、購入業務においての固定資産管理規定の一例となります。
- 固定資産を購入・処分した際の手続き規程を定める
- 登記等の法的手続きが必要な場合の処理方法を設定する
- 入荷品と発注品が一致しているかを確認する
- 複数回のチェック体制を設け転記ミスなどを防止する
また以下は、登録・管理業務の管理規定例です。
- 新しく導入した固定資産には管理番号を発行し、番号を印刷したシールを貼る
- 会計データと固定資産台帳を一致させる
- 定期的に現物調査を行う
- 不要になった固定資産の除却手続きを行う
膨大な数の物品や備品を保有している法人の多くは、現物の管理を効率化するため専用のツールを導入しています。特に物品管理クラウドサービスは、固定資産管理と社内監査にかかる工数を削減可能。時間短縮とコスト削減に有効なツールと言えるでしょう。
社内監査でチェックする項目は? 社内監査のチェックリストを公開
社内監査では、固定資産管理以外にもさまざまなチェック項目があります。想定されるリスクは企業により異なるので、社内監査のチェック項目もさまざま。ここでは、一般的に想定されるチェック項目例として以下の8つをピックアップしました。
- 現金、預貯金の管理(受取小切手・手形含む)
- 有価証券、貸付金、資金調達の管理
- 支払管理
- 仮払金、前払金等経過勘定管理
- 経費処理など会計帳票の管理
- 固定資産管理
- 販売、仕入取引管理
- 給与、賞与関係の管理
上記の項目をしっかり押さえて、いざ社内監査を行うタイミングで慌てないようにしておきましょう。
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