ノギスや温度計、マイクロメータ、圧力計、硬度計などの計測機器管理をExcelの手作り台帳でしていると、校正期限の見落としなどが生じやすく、深刻なトラブルにつながるリスクがあります。
起こり得る問題を解決するために、計測機器管理のシステム化が注目されています。物品管理システムを導入すれば、校正期限の自動管理や担当者の明確化、トレーサビリティの確保などを簡単に実現することができます。
この記事では、Excel台帳による計測機器管理の基本から実践的な管理方法、効率的なシステム導入まで、実務にすぐに役立つ情報をわかりやすく解説します。計測機器管理でお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
計測機器管理とは?

計測機器管理とは、工場の品質検査で使用するノギスや温度計、医療現場の血圧計、研究機関の精密測定器といった多様な測定機器を適切に管理する業務です。
たとえば自動車部品メーカーでは、部品の寸法を測定するノギスが0.01mmの誤差で不良品を判定します。このノギスが正確でない場合、良品を不良品として廃棄してしまったり、逆に不良品を出荷してしまうリスクがあります。
そのため定期的な校正(精度確認)や保守記録の管理、使用履歴の追跡などの作業が不可欠となります。つまり計測機器管理とは、正確な測定を保証し、品質トラブルを防ぐための品質管理活動だと言えます。
計測機器管理が必要となる理由・目的

計測機器管理の目的を端的に言えば、製品やサービスの品質を保証するために測定値の信頼性を確保することです。
たとえば校正期限が切れた温度計を使い続けた結果、食品メーカーが品質基準を満たさない製品を出荷してしまい大規模なリコールに発展してしまった事例も報告されています。
このように計測機器の精度管理を怠ると、重大な品質トラブルや企業の社会的信用の失墜につながるリスクがあります。計測機器管理の必要性について今一度確認しましょう。
計測機器管理と品質保証・コンプライアンスの関係
品質保証とコンプライアンスの両面において重要な役割を果たしているのが計測機器管理です。機器の精度や校正が不十分な場合、不良品の流出やクレームの発生、企業イメージの悪化など、大きなリスクを招くことになります。
一方で、適切な管理と記録を徹底することによって測定値の信頼性が向上し、品質トラブルの事前防止はもちろん、顧客満足度の向上も実現できます。
ISO9001との関係
さらに、ISO9001や計量法などの規格・法規制への対応においても計測機器管理は必要不可欠です。
校正記録や台帳の整備は監査で必ずチェックされますし、もしも不備がある場合には不適合と判定されます。日常的に計測機器管理を徹底し、管理台帳の整備につとめることは企業の信頼性や競争力を維持するために重要です。
ISO9001とは?計測機器管理で守るべき規格や規制

ISO9001とは、国際標準化機構(ISO)が定めた「品質マネジメントシステム(QMS)」の国際規格です。
組織が製品やサービスの品質を継続的に向上させ、顧客満足度を高めるための仕組みやルールを規定しています。ISO9001を取得・運用することで、業務プロセスの標準化や改善、リスク管理、顧客からの信頼獲得を実現することができます。
ISO9001の規格要求事項(7.1.5「監視及び測定のための資源」)
計測機器管理においては、ISO9001の規格要求事項(7.1.5「監視及び測定のための資源」)で、測定機器の選定・校正・保守・トレーサビリティ・記録管理などが明確に要求されています。
もちろん製造業だけでなく、ISO9001の規格要求事項はサービス業や医療機関など幅広い分野で活用されており、グローバル市場での競争力強化や、顧客・取引先からの信頼獲得に不可欠な規格となっています。
遵守することによって、測定値の信頼性を確保し、品質トラブルや不適合の発生を未然に防ぐことができます。
顧客監査や外部審査での評価ポイントとは?
ISO9001などの外部審査や顧客監査では、計測機器の管理状況が必ずチェックされます。
校正証明書や管理台帳、ラベル表示の有無、トレーサビリティの確保などが評価ポイントとなり、不備があれば「不適合」として指摘されることもあります。
とくに校正履歴の記録や期限管理、担当者の明確化は審査で重視される項目です。審査や監査で高評価を得るためには、日頃からの徹底した管理と記録の整備が不可欠となります。
計量法・薬機法・食品衛生法などの関連法規

計測機器管理ではISO9001に加え、計量法などの国内法規制にも対応する必要があります。
計量法とは、取引や証明に使用する計量器の正確性を保つための法律で、定期的な検定や校正、適切な表示・記録が義務付けられています。違反すると罰則を受ける可能性があります。対象となる機器や業種では法令遵守を心がけましょう。
業界別に遵守すべきその他の法令も要チェック
また、医療機器であれば薬機法、食品分野では食品衛生法など、業界によって関連する法規制はそれぞれ異なります。自社の業務に関わる法令を正しく把握し、計測機器管理の仕組みに組み込むようにしましょう。
計測機器管理の手順(5つのステップ)

計測機器管理では、最初に工場内のすべての計測機器を調査し、管理台帳を作成することから始めます。
次に、各機器の使用目的や精度要件を明確にして、適切な校正周期を設定します。日常的な保守・点検を実施し、校正証明書や使用履歴を記録することでトレーサビリティを確保します。
この一連のプロセスを確実に実行することで、測定値の信頼性を保ち、品質トラブルを未然に防ぐことができます。
計測機器管理の手順1.機器を特定して計測機器管理台帳を作成する
計測機器管理を始めるには、工場内にあるすべての計測機器を調査し、管理台帳を作成しなくてはなりません。
各機器に独自の管理番号を割り当て、名称、型式・製造番号、校正周期、最終校正日、校正証明書番号、担当者、保管場所などの重要な項目を体系的に記録していきます。
管理台帳があれば、どの機器がどのような状態にあるか、すぐに確認することができます。校正期限の見落としや担当者の不明確さを解決できるでしょう。
複数の拠点を抱えていたり、多品種少量生産を行っている現場では、この台帳が管理の基盤となります。品質トラブルの事前防止やISO9001などの外部審査への対応においても重要な役割を担います。
計測機器管理の手順2.使用目的と精度要件を設定する
精度要件を明確にすることで適切な機器を選定したり校正周期を最適化することができます。
たとえば自動車部品の精密加工では±0.01mmの精度が必要なため、デジタルノギスや三次元測定機などの高精度機器を使用し、校正周期も3ヶ月と短く設定するのが通常です。一方、簡易的な寸法確認には一般的なノギスで十分ですし、校正周期も1年程度で対応可能な場合が多いでしょう。
温度管理が重要な食品製造では、±0.1℃の精度が求められます。校正可能な温度計を選定し、定期的な精度確認を実施する必要があります。
このように各機器の使用目的や必要な精度要件を明確にすることでコスト効率の良い管理方法を実現できます。
計測機器管理の手順3.校正計画を立てて周期を設定する

校正計画では年度計画表を作成し、校正機関との予約調整、代替機器の手配、校正費用の予算確保も含めてすべての期限管理を徹底することが重要です。
校正周期の設定においては機器の使用頻度や測定精度の要求レベル、環境条件(温度・湿度・振動)、過去の校正データの変動傾向などを総合的に加味して判断する必要があります。
一般的には半年~1年ごとの周期が目安となりますが、高精度測定機器、連続稼働する重要機器、厳しい環境下で使用される機器については3ヶ月~6ヶ月と短めに設定することをおすすめします。もしも校正結果にて許容誤差が安定している場合には周期延長を検討してもよいでしょう。
計測機器管理の手順4.保守・点検・保管を徹底する
日常点検や保守は計測機器管理の基本です。使用前には電源の動作確認やゼロ点調整、目盛りの読み取り確認を行い、使用後は清掃と保管環境をチェックしましょう。
とくに精密機器は温度・湿度・振動の影響を受けやすいため、保管場所については通常20±5℃、湿度60%以下の環境を保ち、直射日光や振動源から離れた場所に保管することが大切です。
もしも異常が見つかった場合には、使用をすぐに停止し、担当者に報告するとともに代替機器を手配します。
定期的な保守では、消耗品の交換、精度確認、校正期限の見直しも行い、機器の状態を常時良好に保つよう努めましょう。保管場所と担当者を明確にし、管理台帳に使用履歴と点検記録を残すことで、機器の損傷や紛失を防ぎ、長期的な精度維持を実現できます。
計測機器管理の手順5.校正証明書や保守記録を計測機器管理台帳と連携させて管理する

校正証明書や保守記録を台帳連携することで、トレーサビリティを確保できます。もしも不具合が発生した場合にも素早く原因を特定し、再発を防ぐことができるでしょう。
校正証明書には、機器の管理番号、校正日、校正機関、校正結果、有効期限、担当者名を記載し、計測機器管理台帳と照合できるようにしておきます。保守記録には、点検日、点検内容、異常の有無、対応措置、次回点検予定日などを詳しく記録しましょう。
これらの記録は物品管理システム「コンビベース」のクラウド台帳を利用してデジタルデータで保管することで、必要な時にすぐに検索し、情報を取り出すことができるようになります。
コンビベースを利用すると、測定値に疑問が生まれたとき、その機器の校正履歴や保守状況を過去に遡ってすぐに確認することが可能です。
もしも品質トラブルが起きた際には関連する機器の状態を素早く把握し、原因の特定や対策の立案を効率的に進められるようになります。
クラウド台帳の記録の見直しは月に1回または四半期ごとに行い、校正周期の見直しや機器の更新判断にも活用しましょう。
システムを使わず計測機器管理台帳をExcelで作成する方法

物品管理システム「コンビベース」などの計測機器管理に利用できるシステムを使用せず、Excelなどの表計算ソフトで管理台帳を自作したい事業者様向けに、計測機器管理台帳の作成方法や効果的なExcelテクニックについて詳しく説明します。
Excel台帳に記載すべき項目一覧

Excel管理台帳には、管理番号、名称、型式・製造番号、校正周期、最終校正日、校正証明書番号、担当者、保管場所などの記入項目を作成しましょう。
最低限これらの項目をすべて記録しておくことで、機器の状態や履歴を正確に把握でき、管理ミスや誤使用を防ぐことができます。
計測機器管理台帳の管理項目の記入内容(例)
| 管理項目 | 内容例 | 備考 |
|---|---|---|
| 管理番号 | 001, 002, … | 連番で管理 |
| 名称 | ノギス、マイクロメータ | 機器の正式名称 |
| 型式・製造番号 | CD-20APX, 123456 | メーカー情報 |
| 校正周期 | 1年、半年 | 月数で記載 |
| 最終校正日 | 2024/05/01 | YYYY/MM/DD形式 |
| 校正証明書番号 | CAL-2024-001 | 証明書の管理番号 |
| 担当者 | 今美太郎 | 責任者名 |
| 保管場所 | 品質管理室 | 具体的な場所 |
| 次回校正予定日 | 2025/05/01 | 自動計算可能(最終校正日+周期) |
| ステータス | 使用中、校正中 | 機器の現在の状態 |
上記のExcel記入項目の場合、一例としてこのような記入内容になります。
組織の管理しやすい台帳スタイルや記入項目を設定し、担当者が内容をもれなく記入できるようにしましょう。
計測機器管理台帳を効率化するためのExcelテクニック

Excelで作った計測機器管理台帳を効率化するには、条件付き書式やデータ入力規則、ピボットテーブルなどの機能を上手に使うとよいでしょう。
これらの機能をきちんと設定しておけば、校正期限を見落とすことを防ぐことができます。データの整合性も保つことが可能なので、管理業務を大きく効率化できるはずです。
Excel管理表テクニック1.条件付き書式を活用する
校正期限が近づいた機器を自動的に色分け表示することで、期限切れを未然に防ぐことができます。必要な方は、以下の手順で設定してみてください。
手順1.条件付き書式の設定

- 校正期限の列を選択します。
- 「ホーム」タブ → 「条件付き書式」 → 「新しいルール」をクリックします。
- 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択します。
手順2.各条件の数式設定

- 校正期限1ヶ月前(黄色):`=AND(対象セル<>””,対象セル<=TODAY()+30,対象セル>TODAY())`
- 校正期限1週間前(オレンジ):`=AND(対象セル<>””,対象セル<=TODAY()+7,対象セル>TODAY())`
- 校正期限切れ(赤色):`=AND(対象セル<>””,対象セル<TODAY())`
手順3.書式の適用

各条件で「書式」ボタンをクリックし、背景色を設定して「OK」で確定しましょう。
Excel管理表テクニック2.データ入力規則を設定する

入力ミスを防ぐために、「校正周期」「ステータス」「担当者」などの項目にはデータ入力規則を設定しておくとよいでしょう。
例1.校正周期の設定手順

- 校正周期の列を選択します。
- 「データ」タブ → 「データの入力規則」をクリックしてください。
- 「設定」タブで「リスト」を選択します。
- 「元の値」に「半年,1年,2年」と入力してください。
- 「OK」で確定しましょう。
例2.ステータスの設定手順

- ステータスの列を選択します。
- 「データ」タブ → 「データの入力規則」をクリックしてください。
- 「設定」タブで「リスト」を選択します。
- 「元の値」に「使用中,校正中,廃棄」と入力してください。
- 「OK」で確定しましょう。
例3.担当者の設定手順

- 担当者の列を選択します。
- 「データ」タブ → 「データの入力規則」をクリックしてください。
- 「設定」タブで「リスト」を選択します。
- 「元の値」に担当者名をカンマ区切りで入力するか、もしくは別シートの担当者リストを参照するようにしましょう。
- 「OK」で確定します。
Excel管理表テクニック3.ピボットテーブルを活用する

機器の管理状況を効率的に分析するにはピボットテーブルを活用しましょう。基本的には以下の手順で作成できます。
手順1.ピボットテーブルの作成

- 管理台帳のデータ範囲を選択します。
- 「挿入」タブから「ピボットテーブル」をクリックします。
- 「新しいワークシート」を選択して「OK」をクリックします。
手順2.分析項目の設定
- 行ラベル:校正期限、担当者、保管場所などを設定
- 値:機器数のカウントを設定
- フィルター:ステータス、校正周期などを設定
分析の具体例
- 校正期限別の機器数:行ラベルに「次回校正予定日」を設定
- 担当者別の管理台数:行ラベルに「担当者」を設定
- 保管場所別の機器分布:行ラベルに「保管場所」を設定
手順3.条件付き書式の適用

ピボットテーブルにも条件付き書式を適用することで、期限切れの機器を視覚的に確認できるようになります。
Excel管理表テクニック4.VLOOKUP関数で自動化する
校正証明書番号や担当者情報を自動で関連付けすれば、データの整合性を保つことができます。
VLOOKUP関数の設定手順は以下のとおりです。
手順1.参照表の作成

- 新しいシート「参照表」を作成しておきます。
- 校正機関名と校正証明書番号の対応表を作成しましょう。
- 担当者名と担当者IDの対応表を作成しましょう。
手順2.VLOOKUP関数の入力

校正証明書番号を自動取得できるようにします。校正証明書番号の列に以下の関数を入力してください。
- `=VLOOKUP(校正機関名のセル,参照表の範囲,2,FALSE)`
- 例:`=VLOOKUP(B2,参照表!A:B,2,FALSE)`
手順3.エラー処理の追加

データが見つからない場合の処理を設置します。
- `=IFERROR(VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,FALSE),”未登録”)`
これにより、該当データがない場合は「未登録」と表示されるようになります。
手順4.担当者情報の自動取得

担当者の連絡先情報を自動取得できるように設定します。担当者の電話番号列に以下を入力してください。
- `=VLOOKUP(担当者名のセル,担当者表の範囲,2,FALSE)`
- 例:`=VLOOKUP(D2,担当者表!A:C,3,FALSE)`
手順5.データの検証

入力した関数が正しく動作するか必ず確認しましょう。テストデータで動作確認を行い、参照表のデータが正しく設定されているかをチェックします。
もしもエラーが発生した場合には参照範囲を見直しましょう。
計測機器管理台帳をExcelで作成するデメリット

管理機器台数が増えたり複数拠点での運用が進んだりすると、Excel台帳の限界が見えてくるようになります。
放置すると管理効率が下がったり運用コストが増えたりするため、深刻な問題が起きる前に物品管理システム「コンビベース」などの導入を検討しましょう。
はじめにExcel台帳を使う際の具体的なデメリットや課題について以下をチェックしてください。
デメリット1.重複入力による人的ミスでデータの不整合が発生しやすい
Excel台帳は導入コストが比較的低く、手軽に始められるという利点がありますが、機器台数が増えるにつれてデータ管理上の問題が大きくなります。
もっとも課題になりやすいのは、重複入力による人的ミスの発生です。複数のシートやファイル間で同じ機器情報を何度も入力する必要があるため、校正日や担当者情報といった重要なデータにおいてタイプミスや計算エラーが頻繁に起きてしまいます。
更新した情報を他の場所に反映し忘れるというケースもよくあります。同じ機器について異なる情報が複数箇所に存在すると、データの不整合が同じく生まれやすくなります。このような不整合は校正期限の見落としや担当者への連絡漏れなど、品質管理に直接影響する重大な問題につながる恐れがあります。
デメリット2.校正期限の自動管理機能がない

次回校正日の手動計算と期限切れ機器の特定作業は期限管理における課題のひとつです。
機器によって校正周期が6ヶ月、1年、2年と異なるため、手動計算ではミスが発生しやすくなります。たとえば100台以上の機器がある場合、期限切れ機器の確認だけで数時間かかることも。
Excel台帳では期限の近い機器を自動で抽出する機能がないため、重要な校正期限を見逃してしまうリスクが常につきまといます。さらに担当者への通知も手動で行うため、通知の漏れや遅れが発生しやすく、校正機関への予約調整が遅れることで校正が間に合わないという事態に悩んでいる組織もお見かけしました。
校正期限を過ぎた機器で測定を行うと、品質保証に影響し、緊急校正による追加コストも発生してしまいます。さらに担当者の業務負荷が増大することで管理品質が低下し、監査時に指摘を受けるリスクが増加する恐れもあります。
デメリット3.複数拠点で情報共有や同期をリアルタイムに実行できない
Excelで作ったひとつの計測機器管理台帳を複数拠点間で使用していると、ファイルの破損リスクや複数人での同時編集による競合、データの上書きが発生しやすくなります。
仮に各拠点で台帳を独立して運用したとしても、情報共有や同期にタイムラグや問題が生じてしまいます。情報が分散することで他の拠点で変更があった場合にもすぐには反映されなくなります。
また、ファイルの共有方法によってはどの台帳が最新版なのかわからなくなり混乱が生じることも。そのため複数の拠点間で情報の整合性を保つことが難しくなってしまいます。
デメリット4.データ集計時の作業負担が重くなる
Excel上で必要なデータを抽出して集計する場合、複数のファイルやシートから担当者が手動でデータを探し出し、フィルタリングやピボットテーブルで加工するなどの作業負担が生じます。
とくに複数年度の校正履歴を比較分析する場合や、拠点別・機器種別の集計を行う場合など、大量データを複雑に抽出して正確に集計することにはExcelは不向きであると言えます。
これらの課題は目安として機器台数がおおむね100台を超えてくると顕著に表れます。管理効率の大幅な低下や運用コストの増大を招く前に、計測機器管理に便利な物品管理システム「コンビベース」の導入を検討しましょう。
計測機器管理に物品管理システムを導入するメリット

計測機器管理に物品管理システムを導入すれば、データの一元管理、校正期限の自動計算、複数拠点でのリアルタイム同期、そして運用コストの大幅削減を同時に実現できます。
機器台数が増えても管理効率を維持でき、人的ミスを最小限に抑えながら、品質保証の強化と業務の効率化を両立できるようになります。
システム導入のメリット1.データの一元管理による入力効率の向上

物品管理システムでは、すべての計測機器情報を一元管理できます。機器の基本情報、校正履歴、担当者情報、校正機関の連絡先などをたったひとつのクラウド台帳のデータベースで管理することができます。
どこかの拠点で台帳情報が更新されれば、即座に反映されます。これにより重複入力が完全に排除されるのはもちろん、校正期限や担当者変更などの重要な情報でデータの不整合が発生するリスクを大幅に軽減できます。

また、管理台帳へのアクセスはたった1秒。
QRコードなどの管理ラベルをスマホの読み取り機能でスキャンするだけで、簡単に物品情報にアクセスし、校正データを入力することができます。
PC・タブレット・スマホなど、複数のデバイスからいつでもどこでも台帳情報を閲覧・編集可能です。
システム導入のメリット2.自動期限管理による品質保証の強化

コンビベースのアラートメール機能により、校正期限の見落としを防ぐことができます。
各機器の校正周期(6ヶ月、1年、2年など)をあらかじめクラウド台帳上で設定しておけば、システムが次回校正日を自動計算してくれます。期限の1ヶ月前など事前に設定した特定の期日になると担当者に自動でメール通知が送信され、期限切れ機器での測定を事前に防げます。
これにより品質保証のリスクを大きく減らすことができ、校正機関への予約調整も適切な時期に行えます。
システム導入のメリット3.クラウドベースによる柔軟なアクセス環境

クラウドベースのコンビベースの最大の利点は、場所を選ばずにアクセスできる柔軟性です。
インターネット環境さえあれば、オフィス、倉庫、出張先、さらにはスマートフォンからでも機器情報にアクセスすることができます。
緊急時に外出先からでも機器の校正状況や担当者情報を確認でき、迅速な対応が可能になります。

また、管理者、担当者、閲覧者など、役割に応じた細かいアクセス権限を設定できます。
セキュリティを保ちながら効率的な情報共有を実現できます。
システム導入のメリット4.データの可視化と集計効率の向上

コンビベースでは驚くほど簡単にデータベースから必要な情報をすばやく抽出することができます。期限切れ機器も、未返却の貸出し機器も、ビュー機能でその場で瞬時に抽出してわかりやすく表示できます。
CSV出力機能を活用すれば、校正履歴や物品台帳データをエクスポートし、必要に応じてExcelで加工・分析もできます。監査対応時にも必要なデータをすぐにCSV形式で提出できるため、担当者の負担を大幅に軽減できます。
システム導入のメリット5.拡張性と将来性への対応

物品管理システムは企業の成長に合わせて柔軟に対応できます。たとえ機器台数が100台から1,000台、さらには複数拠点での運用に拡大したとしても、システムの性能を保ったまま管理対象を増やすことが可能です。
外部システムとの連携機能もあり、例えばERPシステムから機器の購入情報を自動で取得したり、会計システムと連携して校正費用の管理を一元化したりすることもできます。これにより部門間の情報共有を効率化できるでしょう。
また、定期的なアップデートにより、最新のセキュリティ対策や新機能が継続的に提供されるため、長期的な投資効果を確保できます。初期投資の回収後も継続的な価値を提供し、企業のデジタル化推進をサポートします。
計測機器管理にコンビベースを導入したお客様からのコメント

固定資産管理システムとして開発されたコンビベースを計測機器管理のデジタル化に利用されるお客様が年々増えてきています。
大掛かりな専門システムではなく、あえて物品管理システムを導入した理由をお客様にお伺いすると、直感的なUIと使いやすさ、備品管理にも使える汎用システムのメリット、そして既存の資産管理システムとしての実績を挙げてくださいます。
この章では、実際にコンビベースを使った計測機器管理の具体的な方法と、ISO対応を実現するためにお客様が運用されているルールについて詳しく解説します。
コンビベースを活用した計測機器管理の基本

コンビベースは汎用の資産管理システムですが、機器の基本情報登録や貸出し・返却管理、点検履歴の記録といった基本的な管理機能を備えているため、計測機器管理にも十分活用できます。
機器の名称や型式、製造番号、校正周期などの情報を登録し、誰がいつ借りて返したかの履歴を記録できます。日常点検や定期点検の内容も台帳に蓄積できるため、機器の状態変化を追跡することが可能です。
計測機器管理の現場で好評を得ている機能

とくに、バーコードやQRコードを使った簡単な機器識別や、スマートフォンからの操作が可能な点が現場では好評を得ています。
機器に貼付されたQRコードをスマホでスキャンするだけで、その機器の詳細情報や貸出し状況を確認でき、貸出し・返却の操作も簡単に行えます。これにより、従来の紙ベースの管理と比べて、機器の所在把握や履歴管理が大幅に効率化され、現場での作業負担も軽減されます。
コンビベースの点検管理オプションで校正・点検履歴を管理する方法
コンビベースの点検管理オプションでは、校正日、校正機関名、校正証明書番号、校正結果(合格・不合格)、次回校正予定日、校正費用、担当者名といった詳細な情報を機器ごとに記録して保存できます。
点検記録では、日常点検の内容(電源の動作確認、ゼロ点調整、目盛りの読み取り確認など)や定期点検の結果、異常が見つかった時の対応、消耗品の交換履歴なども詳しく記録可能です。
これらの履歴データがあれば、機器の状態変化を時系列で追跡できます。精度が悪くなってきている兆候を早めに見つけたり、校正周期を最適化する判断に活用できるでしょう。
コンビベースを計測機器管理に利用する際の注意点

ただし、コンビベースの点検管理オプションは汎用機能なので、校正期限が切れた機器の自動貸出し制限など、計測機器管理に特化した高度な機能は含まれていません。
そのため現場での運用ルールを決めたり、人の目でのチェックを組み合わせたりすることが重要になります。
ISO対応と運用での工夫
ISO9001では、計測機器の校正成績書(校正報告書)の保管や、校正期限切れ機器の貸出し防止など、厳格な管理が求められます。具体的には、校正証明書の原本保管期間(通常3年以上)、校正履歴の完全な記録、校正期限切れ機器の使用防止措置、トレーサビリティの確保などが必須要件となります。
一方、コンビベースのような汎用資産管理システムでは、校正期限切れ機器の自動貸出し制限など、ISO要件を満たす一部の機能は備わっていません。
そのためコンビベースを活用されているお客様は、現場の運用ルールで対応しているケースが多く見られます。たとえば「貸出し前に校正期限を目視でチェックし、期限切れの場合は貸出しステータスを手動で『貸出し不可』に変更する」「校正証明書はコンビベースへの添付と合わせ、念のため別途ファイル管理し、台帳と紐づけて保管しておく」といった運用が見受けられます。
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