カメレオンコードは、色のブロック配列によって情報を表現する2次元カラーバーコードの一種。従来のバーコードは、そのほとんどがモノクロでした。次世代の2次元カラーバーコード「カメレオンコード」とは何なのか? どのような機能があり、導入するとどんな効果を期待できるのか? 実際の導入事例に触れながら基礎知識をまとめて解説します。
カメレオンコードとは?わかりやすく解説

カメレオンコードとは、シアン(青)、マゼンダ(赤)、イエロー(黄)、ブラック(黒)の4つの色の組み合わせにより、高速かつ高精度に複数認識ができる2次元カラーバーコードです。
各点が「色」という情報を備えており、その情報を組み合わせたコードは、従来のバーコードやQRコードよりも多くの情報を盛り込むことができます。株式会社シフトによって開発されました。
カメレオンコードの導入メリット

カメレオンコードは、市販されているパソコンやカラープリンターで印刷できるなど、多くのメリットを備えています。
1次元バーコードやQRコードとは異なる、新しい規格ならではの特徴を確認しましょう。
メリット1.カメラ撮影でデータを読み取れる
スマートフォンのカメラ機能、PCに付属しているWebカメラ、監視カメラなどを使って、簡単に情報を認識することができます。
画面の片隅に小さくカメレオンコードが映っているだけでも認証可能。たとえばQRコードの場合、図形をカメラ画面の80%の大きさに映してスキャンする必要がありますが、カメレオンコードであれば、そのような調整は不要です。
動画であれば画面全体の約2%、静止画像の場合は、約0.6%ほどの大きさでコードを写すだけで認証することができます。
メリット2.複数個の物品を高速で認識できる
カメレオンコードは、コード1つにつき0.3秒以内という速さで認識します。
認識範囲に複数個のカメレオンコードがある場合でも、同時に認識可能です。
従来の一次元バーコードしか利用できないシステムを使っている組織は、カメレオンコードを利用するだけで、作業がスピーディーになり、大幅に手間が省けることを実感できるでしょう。棚卸し業務などが楽になります。
メリット3.社内のカラープリンターで印刷できる
市販されているカラーレーザープリンター、インクジェットプリンターなどで、簡単に印刷することができます。
RFID(無線ICタグ)のような高額な専用機器は不要です。特別な書出機器(ライタ)を使わないため、コストを抑えた導入が可能となります。
メリット4.離れた場所からでも認識できる(QRコードの約50倍)
接写せずにコード認識できることも、カメレオンコードの利点のひとつ。
QRコードと比較すると、カメレオンコードは約50倍もの距離からでも容易にスキャンすることができます。
メリット5.絵や文字の入ったコードを作成できる
デザイン性の高いコードも作成可能です。絵や文字の入った、凝ったデザインのカメレオンコードを作っている組織も少なくありません。
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カメレオンコードの機能と使い方
多様なメリットを有する次世代の2次元カラーバーコード「カメレオンコード」。企業内ではおもに、資産物品管理に利用されています。
具体的にはどのような機能があり、どのような形で実用されているのでしょうか? 弊社で提供している物品管理システムConvi.BASE(コンビベース)を例にとり、解説します。
棚卸し業務がらくちんに!カメレオンコードで固定資産管理

- 1.カメレオンコード付きの物品管理ラベルを出力、物品へ貼付
- 2.スマートフォンやタブレット、ハンディスキャナーなどの機器を使い、スキャンするだけの棚卸し
- 3.棚卸し結果 / 棚卸し未実施物品の一覧をブラウザ上でらくらく確認
自動認識技術が採用されているため、「カメレオンコードを探して、スマホなどの端末で読み取る」だけの簡単な作業に変わります。
手作業で棚卸しする場合と比較すると、およそ1/3~1/10まで作業工程を省力化することができます。効率よく棚卸しを実施していただくことが可能です。

カメレオンコードの導入事例
棚卸し作業などの固定資産管理に限らず、カメレオンコードには多様な導入事例があります。以下に4つの組織の導入の要点を確認しましょう。
〔事例1〕次世代図書館情報システムを導入
町田市立図書館は、NTTデータに次世代図書館情報システムを受託・構築し2015年から提供を開始しています。
「蔵書点検システム」と「セルフ予約棚」においてカメレオンコードを採用。本の背にカメレオンコードを印刷したラベルを貼付。これにより、スマートフォンをかざすだけで蔵書の確認作業ができるようになりました。
また、棚に備え付けたカメラでカメレオンコードを読み取り、資料の棚位置をシステムに自動的に反映。複数の本を高速に認識できるカメレオンコードによって、司書業務にかかる手間を大幅に削減しているそうです。
参照リンク : http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2015/030500.html
〔事例2〕工場の入退管理をカメレオンコードで
製造業の現場でもカメレオンコードの活用が進んでいます。オリエンタルベーカリー(大阪・泉佐野市)では、業務用パンの製造工場の入退室管理に導入。
工場の入り口に監視カメラを設置し、作業用帽子の頭頂部に貼付したバーコードを上から撮影して入退室を管理します。異変があれば自動的にアラーム警告しリアルタイムに記録。異物混入などが起きた際の不審人物の特定にも貢献するそうです。
参照: テレビ東京 ワールドビジネスサテライト「色で見分ける新技術 カラーコードの可能性」2月25日放送回
〔事例3〕カメレオンコードでピックアップ作業を効率化
eコマースへの総合卸・小売業務を行うプリアップは、ピックアップ作業の効率化をカメレオンコードで実施しています。
約1万9000アイテムに及ぶ商品と、その注文書にカメレオンコードを貼り付けることで、iPadをかざすだけの効率の良いピックアップ作業を実現。作業員の商品知識が不要になり、ピックアップのミスも削減できたそうです。
参照リンク : https://book.mynavi.jp/macfan/detail_summary/id=27649
〔事例4〕展示物や映像作品などの説明をカメレオンコードで
イタリア・ミラノで開催された「2015年ミラノ国際博覧会」の日本館では、展示物や映像作品など約100種類のコンテンツにカメレオンコードを貼付。
コードをスマホアプリで読み取ることで、各展示物の説明を日本語や英語などの言語でスマホ上に表示できるようにしました。
会場に多くの来場者が訪れても、離れた場所から読み取り可能なカメレオンコードならば、展示物のコードを安全に認識できます。カメレオンコードのメリットが効果的に生かされた事例です。
参照リンク : http://coin.nikkeibp.co.jp/coin/itpro/hansoku/pdf/nis201509_2.pdf
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