IoT(Internet of Things)という言葉が広く認知されるようになり、モノとインターネットをつなぐ技術の活用が進んでいます。今回の記事では、IoTの中で大きな役割を担っている「ビーコン」についてご紹介します。また、コンビベースでのビーコン活用例もご紹介しますので、ぜひ皆様の物品管理の参考にしてください。
ビーコンとは?
ビーコンは、発せられたビーコン信号を端末が受信することで人や物の位置情報を把握できる技術です。例えば無線局から送られた電波を、船舶、航空機、自動車などで受信することでその位置情報を取得することができます。身近なところでは道路交通システム(VICS)でビーコン技術が使われており、渋滞・通行止め・所要時間などの情報を取得するのに役立っています。また「雪崩ビーコン」では、雪崩で遭難してしまった人が発するビーコン信号を救助者が受信することで遭難者の位置を知らせ、より早い発見・救助に役立てられています。
iBeaconでこんなに便利に
ビーコンの規格の中で近年特に注目され活用が進んでいるのが、Apple社が開発した「iBeacon」です。この規格はiOS7から標準搭載され、従来は専用の受信端末が必要だったビーコン技術を身近なものにしました。(Android端末でもアプリを入れることで利用できます)
「iBeacon」はBluetoothを利用して通信を行います。iBeacon対応アプリが入った端末で信号を受信することで、プッシュ通知などを受け取ることができます。発信場所から受信端末までの距離によって表示するコンテンツを変えることができるという特徴があるため、インストアマーケティングを始めとした様々な場面で活用されています。
例えば店舗においては、
- 店舗内のユーザーの動線をデータ化することができる
- 来店回数によるクーポン配布、おすすめ商品の近くに来たときに通知を送信する、などユーザーに合わせたアプローチができる
などのメリットがあります。
一方、ユーザーにとってもアプリが自動的に情報を受信してくれるため、
- ユーザーが欲しい情報を簡単に手にすることができる(検索する手間がなくなる)
- 店舗や施設で適切な案内情報を受け取ることができる(駅構内・美術館・水族館等の案内ガイドで活用)
などのメリットが挙げられます。
このように便利なビーコンですが、店舗や商業施設だけでなく物品管理の場面でも利用することができます。
例えば弊社サービスである物品管理クラウドサービス「コンビベース」では、棚卸しと情報更新(入出庫)でビーコンを活用しています。
次の項では「コンビベース」での活用例を見ていきましょう。
コンビベースでも!ビーコン活用例
「コンビベース」では、棚卸しや情報更新作業の階層指定時にビーコンを利用することができます。
階層とは、例えば棚卸しの際に「これから どこのエリア/部屋/部署 の棚卸しを実施するのか」という情報です。この階層を設定することで、棚卸し時に読み取った結果と台帳上の物品情報とを突合させ、整合性をチェックすることができます。
通常「コンビベース」では階層情報を手動で選択しますが、棚卸し(または情報更新)の実施場所が多いお客様の場合には選択肢が多くなります。その結果、作業時に階層を選択するのが手間になってしまう、あるいは間違って選択されてしまう可能性があります。


そこでビーコンを使って階層情報を瞬時に検知することで、簡単に階層情報を選択できるようにしました。ビーコンは部屋・エリア内のコンセントに差して設置します。作業者の近くにあるビーコンが自動検知され一覧表示されるので、近くにある階層情報をタップするだけで簡単に階層指定が可能になります。

【こんな時におすすめ】
- 棚卸しの対象となる部屋・エリアが多く、階層の選択肢が多くなってしまう
(選択ミスを防ぎたい) - 棚卸しを行う部屋・エリア名がわからない
(現場に慣れていない人が棚卸し実施するなど)
≫≫コンビベースの機能一覧・詳細はこちらをご覧ください

あらゆるモノを管理するクラウドサービス
「コンビベース」の棚卸し・情報更新機能について気になることがありましたらお気軽にお問い合わせください。
◆◆ さて、いかがでしたでしょうか。
ビーコンはGPSと異なり室内の位置情報の取得が可能なため、今後も様々な場面で利用されていきそうです。物品管理業務も今後ビーコンの活用でより手軽になっていくかもしれませんね。
このブログが皆さまの「モノの管理のヒント」になれば幸いです。
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